さりげない推し活をあなたに。

「未来をあきらめない」を胸に——BEYOOOOONDS・里吉うたのが語る“推しと生きる日常”(前編)

2025.12.24

撮影/岡野 慶
取材・文/むらたえりか
構成/鷹羽健介(EMATTE)

ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「BEYOOOOONDS」で活動する里吉うたのさん。幼い頃から、大好きなサンリオの「タキシードサム」と「プリキュア」シリーズを推し続けてきたそう。手のひらサイズのサムくんから、季節ごとに増えていくプリキュアのアクスタまで。インタビュー前編として、里吉さんの推し活ライフをグッズ視点からじっくり語ってもらいました。

一番連れて歩くのは、サムくんのぬいぐるみ

──里吉さんの「推し」は、サンリオのキャラクター・タキシードサムと、アニメ「プリキュア」シリーズのキュアアムール(『HUGっと!プリキュア』)、キュアコーラル(『トロピカル〜ジュ!プリキュア』)と聞きました。今日はたくさんグッズを持ってきていただきましたが、普段、一番持ち歩いているのはどの子ですか。

里吉うたのさん(以下、里吉):普段は、この手のひらサイズのサムくん(タキシードサム)を一番連れて歩いています。ちょっと緊張するライブのときは楽屋の机に座っていてもらったり、お話し会ではブース横の椅子に座っていてもらったり。横を向いたら自然と目に入る位置に、いつもいてもらっています。

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──お話し会に来たファンの方からも、サムくんの姿が見えたり?

里吉:お話し会のブースからは見えないかも。でも、インスタのストーリーとかに「今日のお供です」って載せたりしているので、見たことがある方もいると思います。

──いつ頃お迎えしたぬいぐるみですか。

里吉:アイドルになってからだと思うんですが、たぶん4~5年前くらい。「ちょっこりさん」っていうシリーズで、机とかに腰掛けられるデザインなんです。一目惚れして買いました。

推しグッズは“心に正直に”買っています

──推しグッズは、衝動買いしてしまうタイプでしょうか。

里吉:私はぬいぐるみとアクスタ(アクリルスタンド)が大好きなので、サムくんやサンリオキャラクターは主にぬいぐるみ、プリキュアはアクスタを中心に集めています。なので、アクスタとぬいぐるみに限っては“心に正直に”購入しています(笑)。缶バッジやキーホルダー、ランダム商品は、さすがにちょっと自分と相談します。 サンリオもプリキュアもそうなんですが、私が好きになるコンテンツって、キャラクターがい~っぱいいるんです。そのなかに、たったひとりの「最推し」がいる。だから、コンテンツ全体としてはたくさんグッズが出ていても、「推しのグッズ」に絞ると意外と少なくて。「新しいグッズが出た!」って喜びが大きくて衝動買いしちゃうことが多いですね。

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──年間では何度も新商品が出てきますよね。里吉さんは、現場で買う派ですか、それとも通販派?

里吉:現実的なんですけど、プリキュアで「これは人気で争奪戦だろうな……」と思うものはオンラインで狙います。サンリオは、実はサンリオピューロランドのショップがめっちゃ穴場で、しかもショップ自体が可愛いんですよ。その空間自体が好きだし、ピューロランドの年間パスポートを持っているので、サンリオグッズはピューロランドに行って買うことが多いです。

──ピューロ限定のグッズもありますもんね。

里吉:そうなんです。行くと、見たことがないグッズがいっぱいあって。もう、かごを握りしめて「今日もたくさん買ってしまうんだろうな~」って思いながら見渡しています。

──普段持ち歩くグッズと、おうちに飾るグッズはどう分けているんですか。

里吉:私は荷物がめっちゃ多いんです。ぬいぐるみのケースもすごい好きで買うんですけど、かさばるので、ぬいぐるみは小さい巾着に入れて持ち歩くことが多いです。飾るのはアクスタが中心です。 プリキュアってすごくて、毎シーズンいろんなシーンのアクスタが出るんです。ハロウィン、浴衣、クリスマス、春はピクニック……。年間で何十種類も描き下ろしのビジュアルが出るんですよ!制服やコスチューム以外の普段の姿をアクスタで見せてもらえるのがすごく嬉しくて、ついつい集めちゃいます。

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──アクスタ用の描き下ろしなんてあるんですね。

里吉:そうなんですよ。例えば「浴衣」って言っても、手に持っているアイテムで「この子は屋台のものを食べそうだな」とか「この柄を選びそう!」みたいに、キャラクターのバックグラウンドが伝わってきて。作っている方の愛を感じるから、私も大切にしています。

推しの共通点は「ポリシー」だった

──「荷物がめっちゃ多い」とのことですが、バッグは大きいタイプですか?

里吉:バッグは大きめが好きです。なんでもポイッて入れられるサイズで、ぬいぐるみやアクスタ、最近は実写のサムくんの写真もつけています。プリキュアはパープル、サムくんは青、マイスイートピアノちゃんはピンク……と推しのカラーがバラバラなので、モノトーンのバッグに、その日の気分で色を足すのがルーティンです。

──バッグに添えるというより、推しを目立たせる感じですね。

里吉:モノトーンのバッグは、推しの背景になってもらってますね。

──セッティングしたバッグを見ると、やっぱり気分が上がりますか。

里吉:おうちで「今日はこの子をつけよう」って選ぶときも嬉しいんですけど、現場に行ってバッグを机に置いたときに推しが見えると、「今日も頑張ろう」って気持ちになれます。私はアイドルも大好きなんですけど、アイドルにもプリキュアにもサンリオにも共通して感じているのは、「ポリシーがちゃんとあるところ」です。

──キャラクターだけでなく、制作のポリシーまで見ているんですね。

里吉:プリキュアもサンリオも“愛”がすごいんです。生み出すキャラクターへの制作陣の愛が感じられて、キャラクター自身も「こういう自分でいたい」と頑張っている。その姿を見ると、あったかい気持ちになります。

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推しが教えてくれた“歩き続ける力”

──プリキュアやサンリオのポリシーで、特に共感できるのはどんなところですか。

里吉:『HUGっと!プリキュア』の「なんでもできる!なんでもなれる!」と、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』の「今一番大事なことをやろう!」というテーマです。これを自分に置き換えて考えると、「アイドルってずっと続けられるものじゃない」という現実に向き合うことになります。その限られた時間で、自分が思い描くアイドル像に向かって努力し、成長することが大事なんだと気づかされました。 プリキュアも、サムくんが所属している「はぴだんぶい」というユニットも、「絶対にあきらめない」「歩みを止めない」というテーマが根底にあります。私はいま好きな場所で活動できて大事な仲間がいて、すごく幸せ。でもそこで慢心しないで、もっと自分がやりたいことやできることがあると信じて進み続ける。それが推しから学んだポリシーです。

──里吉さんは、昔からダンスやアクセサリー作りなどの趣味を続けていますし、推しへの思いなど、ずっと継続しているものが多いですよね。キャラクターやアニメは、同世代でも年齢によって「もうそういうのは卒業します」という子も出てくるじゃないですか。そんな中で「好き」を継続できる理由は何だと思いますか。

里吉:私が好きな部分が「未来永劫変わらない部分」だからでしょうか。「新しい供給がないと飽きちゃう」ってことがなくて、概念そのものが好きなんです。もし仮にプリキュアシリーズが終了してしまったとしても、私はずっと好きでいられるだろうなと思っています。この子たちをこれだけの長い間大切にできる自分に自信が持てたり、認めてあげられるのも、推しを愛でている時間のおかげだったりしますね。

──グッズを眺めることで、愛を再確認することもありますか。

里吉:量がすべてではないとはいえ、部屋に推しが増えていくと日々を頑張るモチベーションになります。「また頑張って推しに還元しよう」と思えるし、推しの輪が広がっていくことが嬉しいんです。

──忙しさとかメンタルの浮き沈みで距離ができることもあるんでしょうか。

里吉:メンタル的にはあまりないんですけど、時間がなくて推しと触れ合えない……という時期はあります。でもそういう時には「いま一番やるべきことをやるんだ」と思うようにしています。後ろめたい気持ちで応援したくないから、頑張るべきときは頑張る。頑張った先には推しが待ってくれている、と信じています。

──推しと支え合っているんですね。

里吉:いや、支えてもらってるんだと思います。推しがいなかったら頑張れない瞬間もあるので。だから私も、推してくれている人が頑張れるように活動していきたいと思っています。

──推しサイクルですね。

里吉:そうですね。私を推してくれる人が頑張るために私も頑張るし、プリキュアが頑張っているから私も頑張れる。そういうサイクルは確かにあります。

──つらいときは、バッグに忍ばせたサムくんを見たりして。

里吉:ちょっと失敗して心折れちゃった日は、電車の中でバッグのなかのサムくんを撫でて「そういう日もあるよね……」って慰めてもらってます。「はぴだんぶい」は“V字回復”がテーマにあるので、私もV字回復しようって気持ちを切り替えて帰ってます。

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──「EMATTE」を運営する株式会社A3では、推し活グッズブランド「OSHI+」でアクリルスタンドケースなどのグッズを展開しています。こんなグッズがあったら便利、というアイディアはありますか?

里吉:私はトレーディングカードを集めるのも好きなんですが、トレカって飾るための台座がなくて。トレカケースにしまうんじゃなくて、お部屋に並べたいんですよね。しまうと見えなくなっちゃうのが寂しいから、トレカを並べて飾るための台座を作って欲しいです!

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里吉うたの

2000年9月22日、東京都出身。
ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「BEYOOOOONDS/SeasoningS」のメンバーとして活動。幼少期から続けているダンスのスキルを活かして振り付けも担当するなど、グループのパフォーマンスの中心メンバーとなっている。

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