TVアニメ『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』ステイル役の内田真礼にインタビュー!「みんなプライドに魅了されて楽しんでいただけたら」

2023年7月6日より放送予定のTVアニメ『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』(通称・『ラス為』)。

そこで今回は、主人公プライドの義弟であるステイル役の内田真礼さんにインタビューを実施し、ステイルの魅力や収録現場での裏話、さらに少年役を演じる際に意識していることなどをたっぷりとお伺いしました!

本作は、乙女ゲーム「君と一筋の光を」の国と民を苦しめる最悪の女王プライドが、前世の記憶を頼りに、これから起こる悲劇を回避しゲーム内のストーリーを改変して国のために民のために全力を尽くしていく、ハイスペック悪役王女のラスボス回避ファンタジーです。

放送がより楽しみになること間違いなしのインタビューを、どうぞお見逃しなく!

ステイルの変化が印象深い! 原作はすごく救われるストーリーだと思った

―――最初に本作品の原作を読まれたときの印象を教えてください。

ステイル役 内田真礼さん(以下、内田さん):

プライドを中心に展開していくお話なのですが、彼女はゲームの中ではラスボスなので読み始めたときは「怖いのかな?」と思っていました。でも全くそんなことはなくて、どちらかと言うと彼女に周りの人たちが惹かれていくストーリーだったので、「すごく救われるストーリーだな」と原作を読んで思いました。

また登場キャラクターをひとりずつしっかり描いていくので、プライドが本当に素敵に描かれているからこそ、彼女が引っ張っていってくれる作品という印象でした。

―――ステイルの印象はいかがでしたか?

内田さん:
ステイルは、とにかくかわいそうで……(笑)。オーディションの際、ステイルが二面性を持っていることが分かる強弱の激しいセリフが選ばれていたので、最初「この子はどういうキャラクターなんだろう?」と思っていました。読んでみたら彼のお母さんのことだったり、ゲームの中では外道ラスボスのプライドからひどい扱いを受けていたり、相当“闇”があるなと。

アニメでもステイルが小さい頃から描かれるので、最初はすごく守ってあげたくなる可愛さがありました。ただ彼が成長していくと、ちゃんと男の子になっていくんですよね。周りの人とコミュニケーションを取っていって、心を殺していたところから徐々に人間として歩み始める変り様は、演じていても変化を感じられて印象深かったです。

内田真礼さんが演じるステイル▲

―――様々な転生モノがありますが、この作品ならではの特徴などはございますか?

内田さん:
この作品はすごく平和で、プライドを中心に本当に良い人が集まっているのでほっこりします。彼らの優しい空気感を楽しめる作品ですね。ステイルを含め、色んな事件に巻き込まれたり大変な目に遭ったりもしますが、全体的な印象がすごく柔らかくて「この世界にずっといたいな」と思わせられる作品です。

実は表情に出やすい…? 小さくてもみんなを守れるように頑張るステイルの魅力とは

―――ご自身が演じる「ステイル」を改めてご紹介いただけますでしょうか。

内田さん:
最初ステイルは闇を抱えて心を閉ざしているのですが、周りの人たちと仲良くなっていくにつれてすごく変わるんですよね。いい意味で影響を受けやすいキャラクターだと思っていて、特にアーサーと喋っているときは、最初の頃と比べて変化があります。

プライドに対しての気持ちもですが、周りの人たちと交友を重ねていくことで、ちゃんと影響が出てくるところに等身大な魅力や、その年代の柔軟さみたいな部分が見えてきました。そこは演じていて「年頃の男の子ってきっとこんな感じで、色んなことを経験して、こうやって成長していくんだろうな」と感じられたので、そこが演じていて嬉しかったところです。

だから関係性が分かりやすく見えてきて、宰相のジルベールと話しているときは本当に嫌そうなのですが、プライドに対しては顔を赤らめたりもするし、友人のアーサーと喋っていれば男の子だったりするし、人によって変わる表情も魅力のひとつです。仏頂面に見えるのですが、意外とそこが可愛らしさかなと思いました。

―――成長の過程で演じ方を変えた部分や、気をつけた部分はありますか?

内田さん:
最初の頃は辛い目に遭って、幼いからこそ辛さを感じる場面も多くて。よりガチガチだったのですが、その後プライドとの関係が出来上がったときの揺れる心みたいな部分は出しつつ……ちょっと成長して12歳になったときはそれを経たステイルがちゃんと見えたら、と思っていたので「何を言われても基本は同じ感じで返そうかな」と考えていました。

あとプライドを含め周りに優しい人が多かったので、周りに対して目を光らせるという意味で、ステイルは「自分がしっかりしなきゃ」と思っているだろうなと。そのステイルの「しっかりしなきゃ」という部分は、男性だったら出せない味として、女性である私が少年のステイルを演じることで表現できたらと思っていました。

まだ発展途上の男の子であるというところが見えたらいいなと思っていたので、体も小さく頼りないところもありますが、頑張って周りに目を光らせて、気持ちの上では「自分がちゃんと守るんだ」と思っていることを感じていただけるように意識しました。

“かっこいい男の子”を演じるのではなく…お芝居で意識したポイントは?

―――印象深いディレクションなどがあれば教えてください。

内田さん:
「あまりブレないで欲しい」というディレクションはいただきました。お芝居をしていると、どうしても楽しくなってしまって心が一緒に動いてしまうこともあり、「キャラクターからブレてしまったかな?」と思う場面もありましたが、結構自由にやらせていただけたかもしれないですね。例えば、ぐちゃぐちゃになるくらいケンカをするシーンで「声が裏返っちゃったけど今のOKかな?」と思ったのですがOKを出してくださったこともありました。あと、私が気をつけて演じていたのは年齢感です。

―――演じていて楽しかったところや、難しかったところはありましたか?

内田さん:
みんなと会話しているところはすごく楽しかったです。
また結構モノローグが多い作品だったのでみんなの心情はすごく見えてくるのですが、ということはひとり芝居なので、そのモノローグでステイルが“自分の中で決めて進む”みたいな心情は「どう組み立てようかな」と考えました。そういうところは注目ポイントです。

―――様々な作品に出演され、たくさんのキャラクターを演じられてきたかと思いますが、少年役を演じる際に特に大切にしていることなどございましたら教えてください。

内田さん:
男の子を演じるときは、「かっこよくいなくては!」と思わないようにしています。私を選んでいただけたということは「この声でいいんだな」と自信を持ってやろうと思っていたので、かっこつけてしまうとブレるかなと。

プライドに導かれて幸せになっていく人たちが多い作品なので、こっちが「プライド、大好きだよ」とか何か思いを伝えるようなセリフはほぼないんですよ。どちらかというとプライドが助けてくれたり、思ってくれたりすることに感銘を受けて変わることが多いので、かっこよくない男の子を演じているんだけどそれを大事に“ダサくてもいい瞬間”はあるかなとすごく思いましたね。

―――かっこよくならないようにする方がむしろ大変でしたか?

内田さん:
もちろんキメる瞬間もあるのですが、キメすぎないで喋っていくというか……。リアルの男の子ってどうやって照れたり、何かを感じたときにどう行動したりするかを考えると、逆に男の子らしくなくなってしまうと思ったのであまり考えないようにしていました。またそこを意識しないようにすることで、お芝居に集中できるかなと。

私も経験が少ないので、「どうしたら一番いいんだろうな」と考えると難しかったです。結構ステイルは説明ゼリフも多いので言葉も難しかったりして……頭がいいと難しいんですよ(笑)。そこはちょっと頑張らないと、と思いつつ演じていました。

和気あいあいとした収録現場のエピソードも! プライドとティアラはこんなキャラクター

―――プライド役のファイルーズあいさんと共演してみていかがでしたか?

内田さん:
本当にハッピーな方で一緒にお仕事ができて楽しかったですね! この作品でほぼ初めましてだったのですが、すぐに仲良くなりました。

当時収録のときに京都で仕事があって、京都のお土産でハムスターモナカを見つけたときに、ファイちゃんがねずみを好きなことは知っていたので、「あ! ファイちゃん!!」と思って『ラス為』の現場に買っていってみんなで食べたんです。そしたらその後「これ真礼さんに似合うと思って」と「どこで買ったの!?」みたいなトルコ土産のようなクッションをくれて! そういうコミュニケーションが今回の『ラス為』の現場で行われていて、結構仲良くなりましたね。

―――すごく楽しそうな現場の雰囲気が伝わってきました! ファイルーズさんのお芝居に関してはいかがでしたか?

内田さん:
今回初めて一緒にお芝居をさせていただきましたが、切り替わりがすごいと思いました。外道ラスボス女王プライドのお芝居と、前世の記憶を思い出した後のプライドのお芝居の緩急が気持ち良くて、「すごく面白いな」と思う瞬間が多かったです。外道ラスボス女王プライドの意地悪な感じにはステイルもかなり影響を受けて声が出た部分もあったので、いじめられているシーンは楽しかったですね。後半の方になるとあまり出てこなくなるのですが、もっと見たかったくらいハマっていました。そこはぜひ注目してください!

―――プライドやティアラの印象もお聞かせください。

内田さん:
プライドは立場のある人で、ステイルから見たら支えるべきお人であるのに、すごく素直な良い人なんですよ。濁りのない人だからこそ感じることもあるなと思っていて、すごく接していて気持ち良かったです。あとは魅力的なのに鋭いトキメキワードを放ってくるので、よくアーサーと2人で悶えていたなみたいな記憶があります(笑)! そういうところがプライドの武器かな……天然タラシなんですよね。

ティアラは声も含めてすごく可愛い。そしてずっと羨望のまなざしを向けてくれて「お兄様は素敵です!」って言い続けてくれる、その健気さはとても可愛いなと思いました。彼女は作品の華で、彼女が出てくると絵が華やぐのでそこが注目ポイントですね。

もし特殊能力が使えるなら○○したい! ステイルの成長が垣間見えるシーンも見逃せない

―――演じていて楽しかったシーンや、印象に残っているシーンはございますか?

内田さん:
アーサーと言い争いのケンカをするシーンが印象的ですね。プライドと一緒にいたら絶対にそんな顔は見せないけれど、プライドのために強くなろうとしたりプライドに対してかっこつけたりしたいからこそ、その思いが爆発する瞬間でした。

そのやり取りをしている中で、だんだんムカムカして「ふざけんな!」と思ったところに彼の成長を感じて、そうやって男の子は強くなるんだなって。大切な人がいるからこそ、自分がまだまだ弱かったりすることへの葛藤を抱えるんだなと思ったので、このシーンはすごく印象的でした。それこそ自由にやらせてもらったので、お芝居をしていて楽しかったです!

―――ステイルは瞬間移動という特殊能力を持っています。内田さんがもし特殊能力を使えるとしたら、どのような能力を身に付けたいですか?

内田さん:
特殊能力を使えるとしたら、火を操りたいです! 間接照明やキャンドルがすごく好きで家にいっぱいあるのですが、いつも「着火ライターどこにあったかな?」と探してしまって……。あと間接照明は1回つけたら自分で消さないといけないのに、部屋にいっぱいあるので寝るとき消すのが大変なんですよね。だから「は!」と言って手のひらを向けて火を消せたら最高です(笑)。

―――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。

内田さん:
『ラス為』がいよいよ放送されるということで、プライドやステイルなど各キャラクターの魅力がアニメの中でしっかりと描かれていきます。プライドに心を動かされたり、支えられたりする人たちのお話になっておりますので、みんなプライドに魅了されて楽しんでいただけたら嬉しいです。ぜひ『ラス為』の世界でお会いしましょう!

TVアニメ『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』作品情報

【イントロダクション】
「もし…私が最低な女王になったら、私を殺してね」
8歳の王女プライド・ロイヤル・アイビー。そんな彼女は気付く。前世は日本の一般的な家庭に生まれた、どこにでもいる普通の少女。そして今は乙女ゲームの極悪非道ラスボス女王なのだと…。
転生していたのは、乙女ゲーム「君と一筋の光を」の世界。ゲームのストーリーで、プライドは国と民を苦しめる最悪の女王となる。そんなラスボスだと気付いた彼女は、ゲームをやりこんだ記憶を頼りに、自分にしかできない“悲劇の回避”を目指す。
これから起こる悲劇を回避し、登場人物みんなが幸せになれる世界を目指すため、国のために、民のために全力を尽くしていく、ハイスペック悪役王女のラスボス回避ファンタジー。

【放送情報】
2023年7月6日よりTOKYO MX、MBS、BS11ほかにて放送スタート

【スタッフ】
原作:天壱(一迅社アイリスNEO/一迅社刊)
キャラクター原案:鈴ノ助、松浦ぶんこ
監督:新田典生
シリーズ構成:赤尾でこ
キャラクターデザイン:河野仁美
美術監督:丹伊田輝彦
色彩設計:佐藤 直
撮影監督:天田 雅
編集:後田良樹
音響監督:亀山俊樹
音楽:中村巴奈重、斎木達彦、佐久間奏、中嶋純子
音楽制作:日音
音楽制作協力:ミリカ・ミュージック、日音
アニメーションプロデューサー:吉岡大輔
アニメーション制作:OLM Team Yoshioka

【キャスト】
プライド:ファイルーズあい
ステイル:内田真礼
ティアラ:戸松 遥
アーサー:榎木淳弥
ローザ:井上喜久子
アルバート:森川智之
ジルベール:遊佐浩二

【公式サイト】https://lastame.com/
【公式Twitter】https://twitter.com/lastame_pr
【推奨ハッシュタグ】#ラス為

(C)天壱・一迅社/ラス為製作委員会2023

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