2022年5月25日(水)~5…
2024年1月25日(木)からCBGKシブゲキ!!で上演中のeeo Stage reading 朗読劇『はなしぐれ』(脚本:吉岡茉祐/演出:田邊俊喜)。
初日公演直前の会場にて、狩野翔さん(坂井進役)、汐谷文康さん(北井道留役)、そして演出の田邊俊喜さんによる独占対談インタビューを実施しました! 出演者自身の口から初めて明かされる役どころ、吉岡さんによる脚本を読んだ第一印象、そして「田邊座組」(※)の絆とは……?
すでに公演を見たという方も、これから公演を見るという方も、本インタビューを読んで、朗読劇『はなしぐれ』に賭ける出演者&スタッフの想いをぜひ受け取ってください。
※吉岡さんが脚本、田邊さんが演出をそれぞれ担当した作品ではお馴染みの出演者やスタッフが携わる公演時の、キャスト&スタッフ一同の通称名。
eeo Stage reading 朗読劇『はなしぐれ』公演レポートはこちら
――まず狩野さんと汐谷さんにお聞きしますが、お二人が演じている坂井進と北井道留という役について、どのような人物かご紹介をお願いいたします。
狩野翔さん(坂井進役、以下狩野さん):進は何かすごく重いものを背負っているわけでもなく、皆さんにとって身近に感じられる人だなと。僕は自分自身と近い人物だなと思いながら演じています。今までの田邊座組でやってきた僕の役とは違うかな。未来に向かって歩きながらも、将来どうしたいのか定まりきらず、迷っているんですよ、進は。ほとんどの人が進くらいの年齢の時にはそうだったと思うのですが、だからこそ「その気持ち分かる!」と共感していただける人だと思います。脚本の吉岡さんから言われたのは「究極の普通の人」と。特技はあるんですが、本当にフツーの人です(笑)。つかみどころがなく、進と言ったらこれ! というものがない人物なので、演じるうえではそれが難しいです。
汐谷文康さん(北井道留役、以下汐谷さん):進が普通の人ならば、道留はこんな人、どこにいるのかな? というくらいに特別に感じられる人です。なかなか出会うことないだろうなという人柄の男の子で、いわば「スーパーダーリン」です。頼れる部分もありつつ、チョコレートのような甘さを持った、究極に優しい人だなと。僕も、今まで出演させていただいた田邊さん演出の公演で演じてきた役柄とはかなり異なる役どころなので、皆さんも想像つかないようなポジションにいる人だと思います。だからこそ、演じていて色々な意味でドキドキしています。
――演出家として、田邊さんからはお二人に「こんな雰囲気で演じてほしい」とオーダーを出されたり、ディレクションしたりといったことはありましたか?
田邊俊喜さん(以下田邊さん):もう6年くらい一緒に朗読劇をやってきた2人で、どちらかというと翔ちゃんとふーみんは、2人が主演でWチームを組む、といったパターンの公演が多かったんですよ、今まで。でも、今回は2人を同時に使うことができる……サッカーなら久保と堂安を同時起用できた! みたいな(笑)、そんなことある!? というキャスティングがまず嬉しかったです。
2人とは長く一緒にやってきたこともあって、お互いのこともよく分かっていますし、信頼しあっていますので「この役はこんな人だから、こんな風にやって」と決めつけることはまったくなく「一緒に見つけていこう」という感じで役を作り上げましたね。俳優だけで見つけるわけでもなく、僕が見つけるわけでもなく、稽古場で一緒に見つけていこうね、みたいな感じでコミュニケーションをとりつつ、稽古をしてきました。本当に一つの劇団、という座組の中で時間をかけて、温めてこられたのではないかと思います。
――狩野さんが見つけてきた進、汐谷さんが見つけてきた道留、というのは田邊さんとしては納得するイメージでしたか?
田邊さん:もちろん。2人にしかできない進と道留だなと思いました。
今回、吉岡さんの描いている登場人物たちの人物像が難しいんですよ。特に進は「普通の人」なので、普通ってなんだろう、変な人ほど自分のことを普通と思っていることもあるしなぁ……と。彼の持つ人間性をどこでどう表現させたら「普通」になるのか、など、まず2人が見つけた役のイメージを稽古しながらよく話し合って、形作っていったと思います。いい塩梅を探しました。2人が真剣に台本と向き合ってくれたおかげで、ふーみんにしかできない道留、翔ちゃんにしかできない進、という人物が生まれたなと。
――脚本を読まれたときの第一印象を教えてください。
狩野さん:今回は「う~ん、わかりません! むずい!」という感じでした(笑)。色々な世界線が入り混じっていて、脚本の書き方も特殊でしたし……。もともと吉岡さんの書く台本は、説明しきらないんです。「答え」を言わないことが多いので、なんでこのセリフをここで言ったんだろう? と思うだけでは理解が及ばない、読み取れない部分が多く、今回は特にそう感じたので、出会った史上、最上級に難しい台本でした。
汐谷さん:吉岡茉祐のリビドーがすごく詰まっていると感じました。彼女の癖と言いますか、彼女の好きが込められているなと。表面的にわかりやすく乗っかっている部分もあれば、セリフの裏に潜んでいる部分もある。たくさん散りばめられているので、読みながら探すのが楽しかったです。
以前から吉岡さん脚本の作品に出演させていただいていることもあり、ここはこういう風に言いたいんだろうなと受け取れる部分もあれば、邪道なのかもしれませんが、吉岡茉祐ならここはきっとこういう意味で書いている、と裏を読みながらの部分もありました。狩野さんのおっしゃるように、はっきりとした「答え」が提示されているわけではないので、想像の余地がすごくある点は面白かったですね、クイズを解くみたいな。
狩野さん:邪道な読み取り方をしちゃうのは、僕たちが吉岡脚本でずっと一緒にやってきた歴史だよ(笑)。というか、今回の脚本は“挑戦状”でしたね。
田邊さん:eeo Mediaさんに掲載されている吉岡さんのインタビュー(※)を読ませていただいたんですが、マジで挑戦状過ぎて、これはどう演出すればいいんだよ! って思いました(笑)。
※脚本家・吉岡茉祐単独インタビュー:https://eeo.today/media/2024/01/23/126070/
狩野さん:吉岡さんに「これはどういう意味なの?」って聞いても「敢えて言わないようにしているから」って言うんですよ!? なんだよ~女優オーラ+脚本家オーラが強くなったなって(笑)。
一同:(笑)。
田邊さん:「朗読劇」だからこそ、さまざまな形があると思うのですが、言葉を扱うからこそ言葉にしない色気もありますし、僕たちからも“敢えて”答えを提示しない=皆さんに答えを考えながら見てもらうという上質な朗読劇を作る意識で座組一同、頑張っています。2人はもちろん、他のメンバーもスタッフも非常に繊細なラインで作っていますので、あとはそれを受け取った皆さんに“想像”してほしいですね。
――吉岡さんの「答えのない台本」、田邊さんたちスタッフの皆さんの「繊細な演出」、そして「出演者陣の芝居」が嚙み合った先に、今回の朗読劇があるんですね。
田邊さん:いやいや、俳優の力です。
汐谷さん:僕たちも演出に助けられています。
狩野さん:今までは、トシくんが作り上げた演出に対して、おりゃー! 吉岡脚本を手に突撃するぞ!! みたいな感じだったんですが、今回は“セッション”だなと。なぜトシくんがこの演出にしようかと思ったのか、これは何を表現しようとしているのか……僕たちもどんな公演でも毎回考えて臨んでいますが、今回は特に、より考えないといけない。
だからこそ、見に来てくださった皆さんも、その辺が面白いと思います。どうしてトシくんはこの場面でこの演出にしたのかな? とか、演者がどうしてこんな雰囲気で話しているんだろうとか。最後にその意味に気づいたときに「はぁ……!」ってなると思います。今までの朗読劇でもそれはあったのですが、今回はより細かいところにたくさんちりばめられているので……脚本も演出もスタッフも本当にクレイジーなやつらの集まりです(笑)。
――吉岡さんも「田邊くんの演出はクレイジーだ」とおっしゃっていました。
田邊さん:いやいや、その言葉をそのまま返したいよ!(笑)
――田邊さんが今回の演出で特にこだわった部分はどの点になりますか?
田邊さん:「雨の見え方」がシーンごとに変わればいいなと思って、映像でも音でもこだわりました。本編中に「雨の匂い」というセリフが出てくるんですが、まさに「匂いのする舞台」にしたくて。このシーンの雨の匂いって、どんな匂いなんだろう? というのを想像しながら感じ取ってほしいです。
ちょうど稽古最終日くらいに、雨が2日間くらい続いたんですが、僕は意味もなく歩いて稽古場まで行ったんです。雨を感じながら歩いたんですが「あ、今、僕はこういう雨の匂いを感じているんだ」と、作品を通して雨の感じ方が僕自身変わりましたね。
雨は涙を流してくれるものでもあり、涙自体でもあると思うので、このシーンの雨はどの意味合いの雨なのか……照明なのか、音なのか、芝居なのか、どこからでもいいので、感じていただけるようこだわりました。
――今回の演出を見たとき、狩野さんと汐谷さんはどのように思われましたか?
狩野さん:僕は真っ先にトシくんのところに行って「あなたは天才!」って言いました。
田邊さん:いやいや、まだまだだよ、僕は。
僕の仕事は演出家として芝居の後押しをすることなので、照明でも音でもそれを役者がうまく使ってくれるときが一番嬉しいんですよ。この照明で進が1つ階段を上るな、とか、道留の最後のセリフで彼の姿がシルエットになって、想像がさらに膨らむな、とか。この演出で役者の芝居をより引き立てることが出来たな、彼らがうまく使ってくれたな、という瞬間が最高です。
狩野さん:ギアを1つ上げてくれるというか、トシくんの演出はもともとそういうことが多かったですが、今回は特に多くて。だからこそ“セッション”なんです。
汐谷さん:僕たちもその世界へ行かせてもらえる、みたいな感覚がありますね。でも、最初に演出を見たときは思わず笑ってしまいました、こんなことをやるんだという驚きで……。いちプレイヤーからは想像もつかないような手法が使われているので、それにふさわしいお芝居をしないといけないし、お客さんにも届けないといけない、と。
RPGの世界でいうと、勇者の剣みたいなものを持たせてもらっているんですが、果たして僕が持つのにふさわしいのか? という気持ちにさせてくれるし、剣を振るう僕が剣にふさわしくないと効力が満足に発揮できないので、すごいものを持たせてもらっている、と思うのと同時にプレッシャーを感じる部分もあり、だからこそ頑張ろうという気にもなりました。
田邊さん:2人とは今回の公演のような映像もない、素舞台に近いようなところの朗読劇から一緒に公演をしているのですが、朗読劇の根本的なところはアナログな役者の力なんです。パワーや表現力を強く持っている2人だからこそ、勇者の剣を渡したけれど、最終的にはその剣を置いてステゴロで戦うなんてこともできてしまう(笑)。そのマンパワーが、2人の俳優としてのエナジーだなと思います。そのベースは昔から変わらないので、どんな状況であってもお客さんに届く“生の力”というものが、朗読劇の魅力だなと。田邊座組全員がそのソウルを共有しているからこそ、新たに参加してくれたメンバーも熱くなるし、また新しいものも生まれてくるし、すごくいい空気感だなと思うので、僕らの熱がお客さんにどう届くのかとても楽しみです。
――ありがとうございました。最後にファンへのメッセージをお願いします。
狩野さん:現時点ではまだ初日が始まっていないので、どういう風に皆さんに伝わるのかドキドキしています。でも、絶対にいい時間をお届けできるようにみんなで頑張っていますので、僕らの挑戦を劇場で見てほしいです。最初から最後まで、チャレンジャースピリッツを持っていきますので、ぜひ見届けてください!
汐谷さん:本作は今までeeo Stageさんでやってきた作品の中でも、見た人によって感想がまったく違うものになりそうな気がしていて、どのような反応をもらえるのかとても気になります。とはいえ、僕たち届ける側としては、吉岡脚本、田邊さん演出を信じて「いいものを届ける」ということのみをやるべきだと思っているので、その結果が皆さんにとってもいいものであればいいなと。
挑戦的な表現が非常に多いので、お客さんも固定概念にとらわれず、色々な解釈をして楽しんでほしいです。セリフ一つ一つに色々なニュアンスも込められていますし、何気ないセリフでも人によっては、じつはとても意味のあるセリフになっていたりするので、細かい部分も丁寧にピックアップして、並べ替えて楽しんでもらえたらと思います。
田邊さん:座組一丸となって、身も心も削りながら、長い時間をかけてしっかり稽古をしてきました。劇場でぜひ体感していただけたらと思います。ご来場を心からお待ちしています。
<公演日程>
2024年1月25日(木)~1月28日(日) 全9公演
1月25日(木) 14:00/19:00
1月26日(金) 14:00/19:00
1月27日(土) 12:00/16:00/19:30
1月28日(日) 12:00/16:00
※本公演は約110分となります。
※上記の時間は【開演時間】です。開場時間などの詳細は公式サイトにてご確認をお願いいたします。
<会場>
CBGKシブゲキ!! https://cbgk.jp/
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂 2-29-5 ザ・プライム 6階
<キャスト>
坂井進:狩野翔、笹翼
島崎美波:諏訪ななか、吉岡茉祐、相羽あいな
鷹田慎介:濱健人、濱野大輝
満島蘭子:鈴木絵理、田中ちえ美、西尾夕香
岩渕メイソン:木島隆一、入江玲於奈、浦尾岳大
遠藤孝二郎:鈴木裕斗
南野マリア:南早紀、松田彩希、久保ユリカ
北井道留:汐谷文康、松本ひなた
甲斐田恭介:今井文也、宮﨑雅也
※公演回によって出演者の組み合わせが異なります。
<グッズ情報>
【グッズ一覧】
・パンフレット(全1種)
・複製台本(全1種)
・ブロマイド4枚セット(A/B/C 全63種 ※一人につき各3種)
・ランダムブロマイド(2枚セット・全42種) ※ブラインド
・インスタントフィルム風ブロマイド(全42種) ※ブラインド
・アクリルスタンド(全21種)
【通販受付期間】
販売期間:1月16日(火)17:00~2月5日(月)23:59
お届け時期:3月中旬頃を予定
▼朗読劇『はなしぐれ』グッズのご購入はこちらから▼
▼特典付き公演記念品のご予約はこちらから▼
<WEB・SNS関連>
eeo Stage reading 朗読劇『はなしぐれ』公式サイト:https://eeo.today/stage/title/voice_readingdrama_hanashigure/
eeo Stage reading 朗読劇『はなしぐれ』公式X(旧Twitter):@Hanashigure_rd
eeo Stage 公式X(旧Twitter):https://twitter.com/eeo_stage
(C)2024 朗読劇『はなしぐれ』 /eeo Stage
TVアニメ『歴史に残る悪女になるぞ』第9話のあらすじ公開! アリシアは、自分にとってデュークはどんな存在かを考え始める
2024.11.22
『学園BASARA』POP UP STOREで販売していた商品が、11月22日より通販サイトeeo Store onlineに登場!
2024.11.22
『ブレイクマイケース』× GraffArt in TOWER RECORDSにて販売しておりました商品が、11月22日よりECサイトeeo Store onlineにてお取り扱い開始!
2024.11.22
TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』阿散井恋次役・伊藤健太郎のオフィシャルインタビューが到着︕ 想いが通じて勝ち取った阿散井恋次役
2024.11.22
TVアニメ『来世は他人がいい』第8話のあらすじ公開! 霧島と吉乃は、大きな”賭け”をする
2024.11.22