「朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』presented by eeo Stage」より生駒里奈&赤澤遼太郎&田邊俊喜(演出)の対談インタビューをお届け!

2024年9月にCBGKシブゲキ!!で上演される「朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』presented by eeo Stage」。

本作は、椎名うみ先生が描く唯一無二の本格ホラーラブストーリー『青野くんに触りたいから死にたい』(「月刊アフタヌーン」連載/講談社)を原作とした朗読劇で、天然で青野くんへの一途な思いを貫く主人公の刈谷優里役を生駒里奈さんが、優里の恋人であり幽霊になった青野龍平役を赤澤遼太郎さんがそれぞれ演じます。

公演までおよそ1か月と迫る中、生駒さん、赤澤さん、そして本朗読劇の演出を手掛ける田邊俊喜さんの対談インタビューを敢行。

生駒さんと赤澤さんからは、朗読劇へ出演することが決まったときの気持ちや共演者への印象、また田邊さんにはキャスティングや演出プランについてなど、たっぷりと伺いました。

生駒里奈さん&赤澤遼太郎さん&田邊俊喜さん(演出)対談インタビュー

――生駒さんと赤澤さんにお聞きします。本朗読劇への出演が決まったときの率直な感想を教えてください。

生駒里奈さん(刈谷優里役/以下、生駒さん):今年、現時点ですでに4本くらい朗読劇に出演させていただいているのですが、個人的に「伝える」ということをよりうまくなりたいと思っていたところに、朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』出演のお話をいただいたので、よし、さらに「伝える」ことを意識して頑張らないと、と身が引き締まる思いでした。

出演が決まってから原作を読ませていただいたのですが、優里ちゃんをどう演じたらいいのかは、今もずっと悩んでいます。優里ちゃんのようなタイプの女の子を演じるのは初めてなので、まだ自分の中にはない引き出しを開いてくれそうだなと思いましたし、このような世界観のお話を朗読劇でどう表現するのかというワクワクがありました。

赤澤遼太郎さん(青野龍平役/以下、赤澤さん):出演が決まってすごく嬉しかったです。
原作はもちろん読んでいますが、第1話でその世界観に引き込まれてしまって……。読んでいて、恋愛ものなのかなと思っていたら怖い演出もあって、でもそれはただ怖いだけではなく、伏線が散りばめられていて。

僕が今まで読んできた作品とは明らかに毛色が違いましたし、とても演じ甲斐がある作品だと思ったので、正直めちゃめちゃ演じたい! と思いました。原作が面白すぎて、一気読みしちゃいましたもん。

生駒さん:私も! 日を分けて読もうと思ったんですけど、気づいたら全巻読んでいました。それくらい引き込まれます。

――それでは、演じる役柄について、現時点での印象を教えてください。

赤澤さん:青野くんは普通の状態の青野くんとブラックな面を持つ黒青野くんと二面性を持っていて、その演じ分けがとても面白そうだなと。朗読劇で黒青野くんがどのような形で登場するのか、想像するだけでも楽しいですし、その黒青野くんを僕が演じられるというのもワクワクします。ある意味、欲を解放した黒青野くんは、人間ではないですが、おそらく誰よりも人間味があるなと。あくまで僕の解釈ですけどね。

青野くんは、最初の方では平凡な明るい高校生として描かれていますけど、彼のバックボーンって……と考えると一筋縄ではいかないキャラクターなので、掘れば掘るほどいろいろな面が見えてきそうだなと思いました。

生駒さん:優里ちゃんを演じるには、私自身、邪念が多くなってしまったなと。優里ちゃんは素直に言葉が出る子で、素直な感情が全面に出るんです。でも、人間は大人になると周囲に気を遣って発言するようになりますし、自分の感情のままに……ということはなくなりますよね? 優里ちゃんはまだ高校生ということもあって、いい意味で周囲に気を遣って発言する子ではないので、だからこそ嫌われてしまったり、馴染めなかったりすることがあるんだろうなと原作を読んでいて感じまして。演じるには難しい優里ちゃんを、私がどう表現できるのか……非常に悩んでいます。

役柄を「演じる」のと「そのまま出す」は似ているようで似ていないので、優里ちゃんに関しては「演じる」よりは、「いかにそのまま出すか」が重要になってくるのかなと。また、優里ちゃんとしては青野くんに触れはしないけれど、心の距離は誰よりも一番近いので、それをしっかりと表現していきたいなと思います。

田邊俊喜さんの演出へのこだわりと、生駒さん&赤澤さんが共演を楽しみにしている人とは…?

――田邊さんにお聞きしますが、『青野くんに触りたいから死にたい』の朗読劇化やキャスティングについて、かなりこだわりがあったそうですが……。

田邊俊喜さん(以下、田邊さん):僕は『青野くんに触りたいから死にたい』が好きで、朗読劇をずっとやりたいと思っていたので、今回、新作の朗読劇をやるにあたり、主催のA3さんと原作の講談社さんに懇願して、叶えていただきました。

ですので、念願叶っての朗読劇化なのですが、じゃあ優里と青野くんを誰にお願いするかとなったとき、もう僕の中では生駒さんと赤澤さんにやってほしいというのが決まっていたんです。お忙しい役者さんということは承知していましたので、またもやA3さんに「どうしても生駒さんと赤澤さんにお願いをしたい」と何度もお願いをして、お2人が引き受けてくださったので、もう現時点で感無量で……。

今日、対談をする前に原作のお話だったり、芝居のお話だったり、お2人といろいろ話をさせていただいたのですが、作品への想いもそうですし、解釈もそうですし、すべて的を射ていて、人への向き合い方がちゃんとされているんだなと。まだ会ったばかりですが、早くも稽古と本番が楽しみですね。

演劇でしかできない……もっと言うなら“朗読劇”という形でしか表現できない『青野くんに触りたいから死にたい』の世界を、どこまで一緒に突き詰めていくことができるのか、非常に期待しています。

赤澤さん:なんかちょっと恥ずかしくなってきましたね……。

生駒さん:(笑)。

田邊さん:僕は、言葉は一番の凶器になると思っているんです。さまざまな表現を持つ言葉を扱うのは人間特有のもので、特に日本語は言葉ひとつとってもその裏にはいろいろな意味があって。「本音と建前」なんてよく言いますが、言葉にすること、言葉にしないこと、という人間心理や各キャラクターの衣裳といった視覚的な要素にもこだわって、朗読劇を作っていきたいと思っています。言葉にすること、言葉にしないことという奥行き、色気みたいなものを座組のみんなで話し合いながら作れたらいいなと。

――人間心理や視覚的な要素にもこだわっていきたいとのことですが、演出面について、こだわりたいと強く思う部分はどういった点でしょうか?

田邊さん:どのような演出にしたいかというプランは僕の中にしっかりとあって、「こういうギミックでやりたい」とイメージしているものはもちろんあります。ただ、ギミックや絵作りの部分とともに、キャラクターたちの人間的なところ……「感情」という化け物にみんなでどう立ち向かっていったか、という結果を見ていただきたいので、稽古では出演者の皆さん同士はもちろん、スタッフともやりとりを大切にして、作品への理解、キャラクターへの理解を深めて、それが全員で共有できるようにしたいなと。

生駒さんと赤澤さんはそういう大切なことをディスカッションしあえる役者さんだと今日感じたので、重複してしまいますが、稽古も本番も非常に楽しみです。楽しみながら取り組んだものというのは、絶対にお客さんに伝わると思いますし、生のエンタメのよさと言いますか、生身の人間が持つエナジーみたいなものを舞台で見せていきたいと思います。

――ありがとうございます。再び生駒さんと赤澤さんにお聞きしますが、今回共演される方の中で、お互い以外で気になる方、また共演が楽しみだなという方はいらっしゃいますか?

生駒さん:私は渡辺みり愛ちゃん(刈谷翠役)です! みり愛ちゃんは、乃木坂46時代の1つ下の後輩なのですが、今回はなんと私のお姉ちゃん役でして。原作ファンの方は、すでにお姉ちゃんがどういうキャラクターなのかご存じだとは思いますが、お姉ちゃんと優里ちゃんのやりとりが……私、あんなのみり愛ちゃんから受けたら泣いちゃう……。共演できるのは嬉しいですが、今回はちょっと辛いかもしれないです。

田邊さん:確かに、優里的には翠とのやりとりはメンタルがきつくなりますね。

赤澤さん:優里は出番も多いですし、情緒もジェットコースターみたいな感じですから。
僕は今回、多くの声優さんたちと共演できることが楽しみですね。普段は俳優さんとの共演が多いので。朗読劇だからこそ、声を武器にされている方々と創り出す空間、やりとりはすごく楽しみです。中でも濱健人さん(藤本雅芳役)とは個人的にも仲良しなので、いろいろとお話したいなと。

――ありがとうございました。それでは最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

田邊さん:原作に対して、最上級のリスペクトを持ったうえで、生身の演劇でしかできない朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』の世界をみんなで一緒に作り上げていきたいと思いますので、ご来場お待ちしております。

赤澤さん:朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』は、今までにない朗読劇になると思っています。以前、田邊さんが演出された朗読劇を見たのですが、その演出は僕の中ではとても新しい感覚で、田邊さんの演出はこうやって物語を紡いでいくんだと勉強させていただきました。ですので、朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』ではどのような化学反応が起きるのか、僕自身も非常に楽しみですし、みなさんにとっても目でも耳でも楽しめる朗読劇になると思います。

原作をリスペクトしつつ、椎名先生の描かれた世界観を大事に、そしてしっかりと作品を届けていきたいと思います。劇場でお待ちしています。

生駒さん:私は原作が大好きなので、原作を初めて読んだときのなんとも言えないざわざわした気持ちを、演劇という形でもお客様にぜひ味わってほしいなと思っています。みなさんにそれを味わっていただけるよう、一生懸命がんばります。

「朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』presented by eeo Stage」公演情報

<公演日程>
2024年9月11日(水)~9月16日(月・祝) 全10公演

9月11日(水)19:00
9月12日(木)19:00
9月13日(金)14:00/19:00
9月14日(土)13:00/18:00
9月15日(日)13:00/18:00
9月16日(月・祝)12:00/17:00

※公演時間は約110分を予定。

<会場>
CBGKシブゲキ!! https://cbgk.jp/
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂 2-29-5 ザ・プライム 6階

<出演>
刈谷優里:生駒里奈
青野龍平:赤澤遼太郎
藤本雅芳:梶原岳人/濱健人/汐谷文康
堀江美桜:竹内夢/星守紗凪
刈谷翠:渡辺みり愛
堀江春希:狩野翔/織部典成

阿川しづ音、荒井瑠里、金澤慎治、川口飛雄我、坂口実成夢、白石翔太、豊永実紀、美藤大樹、真島淳、和田望伶

<スタッフ>
原作:椎名うみ(「月刊アフタヌーン」連載/講談社)
演出:田邊俊喜
脚本:Spacenoid Writers Room
   平瀬美紀、白川ユキ
音楽:小林未季
演出助手:藤田瀬奈
舞台監督:田中聡
舞台美術:荒川真央香
音響:今里愛
照明:太田明希
映像:曾根久光
衣装:三浦志穂
ヘアメイク:堀口裕実子、折居亜由弥、コテンコヴァ・スヴエトラーナ
スチール撮影&デザイン:圓岡淳
制作:宮田真由
当日運営:MIMOZA
主催:eeo Stage/株式会社A3

出演回&組み合わせ

・9月11日(水)19:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、汐谷文康、星守紗凪、渡辺みり愛、織部典成

・9月12日(木)19:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、濱健人、竹内夢、渡辺みり愛、織部典成

・9月13日(金)14:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、梶原岳人、星守紗凪、渡辺みり愛、狩野翔

・9月13日(金)19:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、汐谷文康、竹内夢、渡辺みり愛、狩野翔

・9月14日(土)13:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、梶原岳人、星守紗凪、渡辺みり愛、織部典成

・9月14日(土)18:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、汐谷文康、竹内夢、渡辺みり愛、織部典成

・9月15日(日)13:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、濱健人、竹内夢、渡辺みり愛、狩野翔

・9月15日(日)18:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、梶原岳人、星守紗凪、渡辺みり愛、狩野翔

・9月16日(月・祝)12:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、汐谷文康、星守紗凪、渡辺みり愛、狩野翔

・9月16日(月・祝)17:00
生駒里奈、赤澤遼太郎、濱健人、竹内夢、渡辺みり愛、織部典成

チケット情報

【販売期間】

■抽選先行 ※終了
受付期間:7月12日(金)17:30~7月28日(日)23:59
当落発表:8月1日(木)を予定

■一般先着
販売期間:8月8日(木)17:30~9月5日(木)17:30
入金〆切:9月5日(木)23:59

■当日引換券
販売期間:9月5日(木)17:30~各公演前日23:00
入金〆切:各公演前日23:59

※当日引換券はネットで購入・決済し、公演当日、会場にて指定座席チケットをお受け取りできるサービスです。
※抽選先行ならびに一般先着、当日引換券にてチケットをご希望される方は「eeo会員」のご登録が必要です(無料)。

◯枚数制限:1公演2枚まで
◯各公演1回まで申込可能
◯複数公演の観劇をご希望の場合は、公演回ごとにお申込みを分けてください。

販売サイト:カンフェティ

【チケット料金】

SS席:9,000円(税込)
S席:8,000円(税込)
A席:7,000円(税込)

※全席指定となります。
※SS席は前方3列、S席は4~7列目、A席は8列目以降の座席となります。
※一部公演および席種のチケットは完売している場合がございますので、予めご了承ください。

<原作あらすじ>
天然な主人公・刈谷優里と、その彼氏・青野くんの関係を描く、不思議なラブストーリー。
人生で初めてできた彼氏・青野くんを交通事故で亡くした優里の前に、幽霊となった青野くんが現れる。
優里は、幽霊になった青野くんと付き合い続けるが、次第に青野くんにも変化が現れ……。

■著者紹介/椎名うみ■
2014年『ボインちゃん』で「アフタヌーン四季賞2014 秋のコンテスト」四季賞受賞。
読み切り『セーラー服を燃やして』『崖際のワルツ』を発表(「good!アフタヌーン」2016年1号、2号に掲載)。
2016年12月より「アフタヌーン」で『青野くんに触りたいから死にたい』を連載開始。

<WEBサイト・SNS関連>
原作『青野くんに触りたいから死にたい』公式X:https://twitter.com/aonokunnn
「朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』presented by eeo Stage」公式サイト:https://eeo.today/stage/title/voice_readingdrama_aonokun/
「朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』presented by eeo Stage」公式X:https://x.com/eeoStage_aono
eeo Stage公式X:https://mobile.twitter.com/eeo_stage

(C)椎名うみ/講談社 ®KODANSHA
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