開業25周年を記念して、東京ド…
東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県に住む18歳~29歳の計300名を対象にした「Z世代の推し活に対する意識調査」の結果が発表されました。(調査期間:2025年7月25日~7月28日)
同調査は、Earth hacks株式会社とLINEヤフー株式会社、株式会社seamint.が共同で設立した「デカボLab」において実施されたもの。この調査の結果、推し活のグッズ廃棄率はわずか1.7%に留まりました。Z世代の推し活に潜む「もったいない」の意識とその背景について、詳しくまとめられています!
Earth hacks株式会社とLINEヤフー株式会社、株式会社seamint.と共同で設立したプラットフォーム「デカボLab」において、「Z世代の推し活に対する意識調査」が実施されました。本記事では、その調査結果をご紹介します!
■Z世代の推し活に潜む「もったいない」の意識
推し活時に「もったいない」と感じるZ世代は43.7%に上りました。特典やノベルティを目的とした過剰な購入が主な要因となっており、応援したい気持ちと、使いきれない現実との間で葛藤を抱えていることが明らかに。
■推しグッズの廃棄率は1.7%、リユース・交換が主流に
不要になった推しグッズを「廃棄する」と回答したZ世代はわずか1.7%でした。代わりに「保管し続ける」「友人に譲る・交換する」「フリマアプリなどで売る」といった方法が主流となっており、不要なモノを「別の価値として再流通させる」意識が浸透していると考えられます。
■「エコな推し活」への高い関心
推しやその公式が、環境や社会に配慮した取り組みをしていたら「好感が持てる」と回答したZ世代は約8割に達しました。ファンは、推しの行動が自分自身の「もったいない」という気持ちを軽くし、誇りを感じさせてくれることにも価値を見出しています。
■求められるのは「循環」を前提とした仕組み
最も利用したい仕組みとして、「公式グッズ交換プラットフォーム」(34.3%)や「グッズのリサイクル・回収プログラム」(22.3%)が上位に挙がりました。この結果から、Z世代の間では推し活で手にしたモノを「循環させる」ことを前提とした、サステナブルな仕組みへのニーズがうかがえます。
※より詳細を知りたい方は、「デカボLab」で公開中の調査記事をチェック
https://decarbolab.earth-hacks.jp/journal/decabo-lab-oshikatsu-sustainable-02
■調査主体:Earth hacks株式会社、株式会社seamint.
■調査方法:LINEリサーチ プラットフォーム利用による調査
■調査対象者:東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県在住の18歳~29歳
■有効回答数:300名
■調査期間:2025年7月25日~7月28日
■その他、座談会を開催し、Z世代3名から意見を収集
※Z世代とは=1996年〜2012年生まれの世代
なお、今回の調査では1996年生まれから2007年生まれのZ世代を対象として実施されました。
博報堂の調査(※)によると、10代女性の83.3%が推し活を実施しており、20代女性や10代男性でも半数以上が推し活を行っています。若年層にとって、推し活は特別な趣味ではなく「当たり前の文化」として定着しつつあるようです。
「デカボLab」における本調査で、推し活をしているZ世代に「もったいない」と感じるか尋ねたところ、「よく感じる」(11.1%)、「ときどき感じる」(32.6%)を合わせて、43.7%が何らかの形で「もったいない」という感情を抱いた経験があると回答しました。
※出典:博報堂 OSHINOMICS REPORT
具体的に「もったいない」と感じる場面の上位項目は、以下のようになりました。
■特典目当てでのCD等の複数枚購入
■ノベルティ目当ての過剰な購入
■特典目当てでの雑誌購入とそれに伴う廃棄
■ランダムグッズの大量購入
■コラボカフェ等での過剰な注文
これらの結果から、特典やノベルティを目的とした購買行動が、「もったいない」と感じる主要因であると推察されます。応援したい気持ちから購入する一方、消費しきれないモノが手元に残ることに葛藤が生じている状況がうかがえました。
本調査とあわせて行われたZ世代の座談会で、もったいないと思う瞬間について実際に聞いてみると、下記のような回答が寄せられました。
■CDの購入について|みのりさん
やっぱりCDの大量購入ですね。スペシャルイベントって、たくさん“積んだ”人が当たる文化なので、どうしても何枚も買ってしまって…。必要ないCDが残ると、もったいないなって感じます。
■過剰包装について|もえさん
ネットでグッズを買った時に、緩衝材がすごい量で入っていたことがあって。うちわが入っているだけなのに、箱の中が詰め物でいっぱいで…。あれはさすがに「ちょっとやりすぎじゃない?」って思いました。
■ランダムグッズについて|かのんさん
CD1枚につきランダム特典が付いているんですけど、種類がすごく多くて。コレクター感覚で集めたくなる一方で、推しじゃないものがたくさん手元に残ることも。そのたびに、ちょっと複雑な気持ちになります。
座談会の意見からも、Z世代が抱く「もったいない」という感情は、単なる一時的なものではなく、大量購入を前提とした推し活の仕組みと、個人の価値観との間に生じる違和感を示していると考えられます。
不要になった推しグッズの扱いについて尋ねたところ、「廃棄する」と回答したZ世代はわずか1.7%でした。
一方で、大多数が以下の方法を選択していると回答。
■保管し続ける:47.0%
■友人に譲る・交換する:44.0%
■フリマアプリなどで売る:28.3%
この結果から、Z世代の間では、不要なモノを単に「ゴミ」として処分するのではなく、「別の価値として再流通させる」という視点が浸透していることがうかがえます。
「フリマアプリでグッズを売買したことがありますか?」という問いに対し、「よくある」(14.0%)と「たまにある」(29.4%)の合計が43.4%に上りました。
また、「ランダムグッズなどをSNSや現場でファン同士で譲ったり交換したりしたことがありますか?」という問いには、「よくある」(17.9%)と「たまにある」(25.1%)の合計が43.0%となっています。
これらの結果から、フリマアプリやSNSを活用した「交換・リユース」文化が、Z世代の推し活において広く浸透していると考えられます。
「ランダムグッズなどをSNSや現場でファン同士で譲ったり交換したりする理由」について尋ねたところ、以下の結果となりました。
■自分の推しを手に入れるため:79.2%
■欲しい人の元へ届けたいから:61.7%
■グッズを無駄にしたくないから:55.0%
■交換という行為自体が楽しいから:15.8%
最も多かった理由は「自分の推しを手に入れるため」でしたが、「欲しい人の元へ届けたい」「グッズを無駄にしたくない」も高い割合を占めました。この結果から、単なる実利目的だけでなく、モノの価値を再認識し、コミュニティ内での助け合いや循環を重視するZ世代の意識がうかがえます。
今回の調査では、「推しやその公式が、環境や社会に配慮した取り組みをしていたらどう思うか」という問いに対し、Z世代の79.4%が「好感が持てる」と回答しました。
また、「そうした企業とコラボした商品・サービスを利用したいか」という問いに対しても、76.4%が「利用したい」と答えています。
今回の結果から、推しの行動がファンの価値観に影響を与えていることが明らかになりました。また、企業やアーティストによるサステナブルな取り組みが、Z世代の共感やファンエンゲージメントの向上に直結する可能性も示しています。
「もし推しが環境や社会に配慮した取り組みを行う際、それを期待する理由」について尋ねたところ、「自分の“もったいない”という気持ちが軽くなるから」が最も多く選択されました。その他、「環境への貢献を実感しやすいから」「推しへの応援が新しい形になるから」といった理由も挙げられています。
これらの理由から、ファンは単に社会貢献を望んでいるだけでなく、推しの行動が自分自身の罪悪感を解消し、誇りや満足感を得られることにも価値を見出していることがうかがえます。
「もし推しが環境や社会に配慮した取り組みを行う際、最も利用したい、期待する仕組み」を尋ねたところ、「公式グッズ交換プラットフォーム」が34.3%と最多に。次いで「グッズのリサイクル・回収プログラム」が22.3%という結果になりました。
この結果は、Z世代が推し活で手にしたモノを「ただ所有する」だけでなく、「循環させる」ことを前提とした仕組みを求めていることを示しています。無理なく、自然な形でサステナブルな選択ができる仕組みが、彼らのニーズに合致しているといえそうです。
今回の調査結果について、推し活にまつわるサステナブルな取り組みを支援している株式会社Oshicoco代表取締役・多田さんからは、専門家として以下のコメントが寄せられました。
※以下、プレスリリース原文ママとなります
■廃棄物への抵抗感が再流通の動機に
フリマアプリでグッズを売る主な理由は、次の推し活資金を得るためという実利的な動機が最も大きいと考えられます。しかし、その背景には「捨てるのはもったいない」というZ世代の価値観が根底にあり、この感覚が結果としてサステナブルな行動につながっていると言えるでしょう。
■Z世代の行動は「実利」と「感情」の混合
Z世代の行動は、単に環境意識が高いからという理由だけではなく、実利と感情が混ざり合った、より現実的な動機に基づいています。推し活におけるグッズの交換や再流通は、金銭的なメリットと、「モノを大切にしたい」という気持ちが結びついた結果と言えます。
今回の調査から、Z世代が推し活において「応援したい気持ち」と「無駄にしたくない気持ち」との間で葛藤を抱えている実態が明らかになりました。特典やランダム商品など、消費を前提とした従来の仕組みが盛り上がりを牽引する一方で、彼らは「もったいない」という感情を起点に、グッズの再流通や循環を自然に行う傾向が見られます。
この背景には、環境や社会問題への高い感度に加え、モノを大切にし、コミュニティ内で価値を分かち合うという、Z世代特有の価値観が深く根付いていることがうかがえます。彼らにとって、推し活は単なる消費活動ではなく、自己の価値観を表現し、共感できる仲間とつながるための重要な手段であるといえそうです。
また、「推し」がサステナブルな取り組みを行うことに対し、多くのZ世代が好感を抱き、具体的なアクションを求めている傾向も見られました。これは、企業やアーティストが環境・社会課題に配慮した活動をすることが、単なる社会貢献に留まらず、ファンとの絆を深める新たなエンゲージメントの形となりうることを示しています。
今回の結果から、求められているのは、単なる消費を促すだけではない、「サステナブルな推し活」のあり方を共に模索していくことといえそうです。Z世代の「もったいない」という声に耳を傾け、グッズのリユースや交換を促進する仕組みを構築していくことが、持続可能なビジネスモデルと、ファンとのより強固な関係性を築く鍵になりうると考えられます。
■Z世代とサステナブルな未来をつなぐ「デカボLab」
「デカボLab」は、Z世代の生活者に焦点を当て、彼らのサステナブルな取り組みや行動、トレンドに関する深いインサイトを提供する情報発信のプラットフォームです。Z世代が持続可能な未来に向けて、実際にアクションを起こすためのきっかけを提供し、彼らが楽しく取り組めるような内容を発信中。
■共創型プラットフォーム「Earth hacks」について
「Earth hacks」は、Z世代をはじめとする生活者と企業・自治体をつなぎ、脱炭素社会の実現に向けた共創型プラットフォームを運営しています。CO2排出量を従来品と比較し削減率(%)を表示する独自の「デカボスコア」を企業・団体に提供し、環境価値の高い商品の可視化と普及を推進。生活者が楽しみながら脱炭素に貢献できる仕組みを提供しています。また、企業と学生が実際のビジネス課題を通じて共創する「デカボチャレンジ」や、行政・自治体向けソリューション「Earth hacks for Local」など、多角的に脱炭素を加速する取り組みを展開しています。
【公式ウェブサイト】https://co.earth-hacks.jp/
【公式Instagram】https://www.instagram.com/earthhacks.jp/
「OSHI+(推しプラ)」は、当メディア(eeo Media)とともに株式会社A3が運営しているアニメショップ「eeo Store(イーオストア)」から生まれた推し活ブランド。すべての人が推し活を楽しめるように、推し活最新情報の発信や、あなたの推し活にプラスになる推し活グッズの企画・販売を行っています!
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