2024.07.16

アニメ『エグミレガシー』放送開始記念！　江口拓也＆西山宏太朗＆神尾晋一郎によるスペシャル対談インタビュー!!

声優の江口拓也さんがキャラクターデザイン＆設定を担当したカードゲーム『EGUMI LEGACY』を原案にしたアニメ『エグミレガシー』が、2024年7月9日(火)から好評放送中＆配信中です！

“江口拓也画伯”の衝動が生んだ味がありすぎるキャラクターたちに、江口さんが所属する声優事務所・81プロデュースの豪華声優陣が声をあてるという本アニメは、アニメ化決定、そして声優陣発表以降、大きな話題を呼んでいました。

今回、レジェンダリー・ファイナル・クライマックス・ボム役として出演する江口さん、招かれざる客役の西山宏太朗さん、ウィザード役の神尾晋一郎さんによるスペシャル対談を敢行。アニメ化への想い、アフレコ現場でのエピソード、そして見どころなどたっぷりと伺いました！

本作へ出演することが決まったとき、西山さんと神尾さん、そしてほかの声優陣は…？

――まずは、キャラクター原案を担当されている江口さんへご質問です。アニメ化が決定したときの気持ち、そして実際にアニメーションをご覧になった感想を教えてください。

江口拓也さん（レジェンダリー・ファイナル・クライマックス・ボム役、以下江口さん）：正気か？　と思いました（笑）。僕自身、絵が苦手で、それでも要望があり、これまでLINEスタンプを出していただいたり、アパレルで商品化をしていただいたりしました。
その延長線上でカードゲーム『EGUMI LEGACY』を作っていただいた……だけでしたので、逆になぜアニメにしようと思ったのか、その気持ちが聞きたいです。

神尾晋一郎さん（ウィザード役、以下神尾さん）：なぜアニメ化の話を持ってきたのか、ってことですよね？

江口さん：はい。実際にキャラクターたちが動いているのを見たときは、この世のものとは思えなかったです。

一同：（笑）

――西山さんと神尾さんにお聞きしますが、本作への出演が決まったときの率直な気持ちはいかがでしたか？

西山宏太朗さん（招かれざる客役、以下西山さん）：出演は強制的に決まっていたんです。自分のスケジュールを見たら『エグミレガシー』というタイトルが入っていたので、僕はお仕事として受けさせていただいた……受けざるを得なかったという感じです。実際に蓋を開けてみたら、これは完全に巻き込まれたな、と。

江口さん：「嬉々として参加した」ってことだよね？　お仕事としてやっているけれども、内心は「嬉々として」ってことだよね？

西山さん：あ、はい、もちろんです！　非常に読み込み甲斐のある台本で、もともと江口さんの描かれているキャラクターイラストがこういうアニメの作風になるのは合点がいきましたし。独特なワールドは独特なワールドと繋がるのかというのはすごく納得しました。

神尾さん：僕も宏太朗くんと一緒で、スケジュールを見たところ『エグミレガシー』という言葉を先に見つけて、マネージャーにどういうことか問い合わせをしたんですが「そういうのがありますよ」と。
「イベントですか？」と聞いたら、「イベントじゃなくてアニメです」と言われまして、あ、逃げられないなと……。

江口さん：「嬉々として」……？

神尾さん：もちろん僕も嬉々として参加させていただきました！　今日、取材現場にはいませんが、じつは2日ほど前に斉藤壮馬くんに会ったんですが、彼にも聞いてきいてみたんです、「どうでしたか？」って。「非常に嬉々として参加できた」と。みんな嬉々として参加しているんだということを、ここに残させていただきます。

江口さん、西山さん、神尾さんが思う各キャラクターの魅力

――ご自身が演じるキャラクターについてのご紹介と、自分と似ていると思うところ、また演じているキャラクターの魅力を教えてください。

江口さん：僕が演じるキャラクターは、なんでもちぎるのが大好きなキャラです。カードゲーム時の設定としては、願い事を叶えてくれるキャラクターで、お願いするとお願いしたものをなんでもちぎり殺してくれるという役。ですので、僕はまったく似ていません。
魅力は、この世にちぎれないものはない、というパワフルなところです。それ以上でも以下でもないというキャラクターなところですね。

神尾さん：僕が演じるウィザードと宏太朗くんが演じる招かれざる客は当て書き（※）だろうと、斉藤壮馬くんが言っていました。特に招かれざる客は宏太朗にしか見えない、と。

※役を演じる人をあらかじめ決めておいてから、脚本を執筆すること。

西山さん：彼は映像を見ていても「宏太朗に見えてくる」と言い出すので……。収録中、ご一緒させていただいた芹澤優さんにも「西山さんに似てますね」って言われましたし。
だから僕も芹澤さんに「レトリ（ゴールデンレトリーバー）に似てるよ」って言ったら「はぁ？」って言い返されました。

一同：（笑）

神尾さん：僕は納得いかないですけど、似てるんですよね……。

西山さん：（笑）。
僕が演じる招かれざる客は、序盤ではかなりキーになるキャラクターで、ラブロマンスの中心にいて、とても気になる存在です。「招かれざる客」ということで、その名の通り、忘れられているような存在なのかなと思いきや、彼なくしてこの物語は始まらないので、ぜひ最後まで注目してもらいたいキャラクターですね。

――ご自身が演じるキャラクター以外で気になるキャラクターはいますか？

江口さん：アニメオリジナルキャラクターとして「ノグミ」というキャラクターがいるのですが、そのキャラクターですね。カードゲーム『EGUMI LEGACY』のキャラクターを元に、モリ監督の独創性から生まれ、独自の進化を遂げました。

西山さん：ノグミを演じるのが羽多野（渉）さんだなんて、まさかのキャスティングに驚きました……。

神尾さん：僕、収録もご一緒していたんですが、熱演されていましたよ。キャラクターのカットのわりにセリフが多いので、もう少しセリフの尺を縮めてくださいって撮り直しをされていました。

西山さん：めちゃくちゃいい声ですよね。

神尾さん：めちゃくちゃいい声！

江口さん：羽多野さんは兼役なので、ゴッドアイ役もありノグミ役もありということで、現場に早入りしていただいたのにスタジオで待たせるという……いろいろなドラマもありましたね。
確か初セリフはこのノグミが初めてだったと思うんですが、初めて喋るために90分くらい待たされて……。

神尾さん：ゴッドアイについては「ゴッ」しか言ってないですよね。日本語はノグミだけ。

西山さん：困ったときの羽多野さんだなと。

神尾さん：ゴッドアイからナレーションからノグミから、たくさんご担当されていますからね。

西山さん：僕が気になるキャラクターは一緒に収録させていただいたレトリなんですよ。

江口さん：芹澤さん、役がピッタリだったよね？

西山さん：僕が言う前に言ってくださって、ありがとうございます（笑）。本当にレトリという役がピッタリで。
途中、ヤンキー口調のようになり、ブチぎれるシーンがあるんですが、それが本当にナチュラルで……。普段からそうなのかな？　と思うくらい、素晴らしいブチぎれ具合なので、あのシーンは聞きところだと思います。彼女の熱量が伝わってくる……演技が光っていました。

神尾さん：そういえば（斉藤）壮馬くんは、現場で泣きました。今まで出た出演作の中で1作品しか泣いたことがなかったそうなんですけど、この作品が2作目になった、と言っていたので「大丈夫？」って思いました。

西山さん：つまり、お仕事として携わったけれども、一視聴者としても没入してしまうくらいのお話だったということですよね？

神尾さん：そうです。だから、ひょっとするとひょっとするぞ？　と（笑）。
僕はエンドオブザワールドの虚無な感じが好きです。青山吉能さんのお芝居が素敵でした。ただ怖かったです、テストで流れてきた音声が……。僕、他の方のお芝居を聞いて、「どうして……」と思うことはないのですが、今回、青山さんのお芝居を聞いて「どうして……」と。現場で隣に座っていた壮馬くんと目を見合わせた記憶があります。

江口さん：物語が進んでいくごとに味わい深くなっていくところがキャスティングの妙、ディレクションの妙だと思います。

「“キャラクターたち”から求める声が聞えるので、その声に従っただけです」（江口さん）

――アフレコ現場について、どのような雰囲気だったのかなど、お話いただけるエピソードがありましたら、ぜひ教えてください。

江口さん：モリ監督がリハーサル用として、キャラクターに仮で声を当ててくれているのですが、それがもう仕上がっているんですよ。声優の我々がやる意味とは？　って。これ以上、面白くできるのか？　という最初の絶望を味わいましたね。世界観をこういう風に表現したいみたいなものは、モリ監督の中に確固たるものがあるので、我々はそこに寄り添っていく感じでしたけど、神尾くんはずるいなと思いました。

神尾さん：（笑）。みなさんが微調整するなかで「神尾さん、それでいいです！」ってすぐに言われましたからね。僕もいろいろやろうと思って考えてきたんですけど。

江口さん：神尾くんの存在感がずるい。『エグミレガシー』の世界観に溶け込んでいっていましたね。

神尾さん：非常にうさんくさい役をいただいたおかげですかね。今、すごくいいことを言っていただいていますが、裏にあるのは相当うさんくさかったということです。そのままストレートで演じてOKいただきましたから。

西山さん：僕が演じた招かれざる客も「こんな感じで～」とテストとしてやったものを採用していただいたので、ホッとしたのと同時に「大丈夫なのかな？　役をつかめていたのかな？」って思いました。

神尾さん：やっぱり当て書きだったんだなって。

江口さん：絵を見たら音が流れてきますもんね。

神尾さん：僕が収録したときには、すでに前に収録した方の声が入っている状態だったんですよ。そのときは青山さんと駒ちゃん（呪いのギターケース役の駒田航さん）の声が入っていたのですが、台本だと「ペロペロペロ」くらいのニュアンスだったはずが、異常な速度のペロペロで気持ち悪くて……。

江口さん：駒ちゃんふざけた？　ってくらいの気持ち悪さだったよね。

神尾さん：またここで「どうして……」ってなりました。みんな、自由にやってるの？　って。

江口さん：そういえばガヤもほぼ駒ちゃんがやってくれていて、途中、めちゃくちゃ流暢な英語聞えてきたよね？

神尾さん：流暢でしたね！　英語でアドリブ入れてくださっているので、このガヤは駒ちゃんだとすぐわかると思います。

――西山さんと神尾さんは、キャラクターの役作りについて、江口さんからアフレコ前に何かお話はあったんですか？

神尾さん：江口さんからは特にありませんでしたね。監督のお声のトーンが僕のキャラクターだけ一定で、淡々と喋る感じだったので、淡々の中で音を高・中・低、あとは少し老けさせてみようとか、どこに焦点を当てるかというのを何パターンか自分の中で作って、現場に持って行った結果、何も考えずにやったのがOKだったので、僕としては演じやすいですが、いいのかな、でもありがとうございます！　という感じでした。

西山さん：「招かれざる客」というキャラクターですから、常にお腹痛そうにしているとか、ずっと鼻をすすっているとか役作りはしていたのですが、羽多野さんと壮馬の2人が「宏太朗に見えてくる」という話をしていたことを教えていただいて、それならもう素のまま、ありのままでいこう！　と。声色をあまり作らずに、そのままやれたらいいなと思って演じました。少し遊ぶところもありましたね。

江口さん：僕は声優生命をかけて臨みたいなと……。今まで声優として築き上げてきたものすべてを込めたいなと。

西山さん：ボムって、役作りの部分ではスパっと決まったんですか？

江口さん：そうですね、ありのままに……。というか、絵から音が出てくるんですよね。僕がどう演じようではなくて「絵」に言わされる……“キャラクターたち”から「こういう風にしてほしい」と求める声が聞えるので、その声に従っただけです。

一同：（笑）。

――ずばり、本作の見どころを教えてください。

江口さん：伏線回収がすごい作品なので、最終話まで見てからまた1話を見直すと、ここ、意外と攻めていたんだなという部分に気づいていただけると思います。
あの不思議な世界観でありながらも淡々と物語が進んでいくように感じますが、でも見方によっては……という、まるでするめみたいな作品になるんじゃないかなと。そういう感じで楽しんでもらいたいです。

西山さん：いろいろと散らばっているように見えて、じつは芯が通っているシナリオなんですよ。ですので、何回も繰り返して見るうちにのめり込んでいくと思います。あと、キャラクターたちが結構ポップな色合いなので、原宿あたりのお店でありそうな雰囲気だなぁと。見た目はポップで可愛らしいですし、キャラクターの動きも意外と可愛らしいので、ぜひそこも注目してほしいポイントです。

神尾さん：お2人もおっしゃっていますが、メインビジュアルやキャラクターのイラストを見ると「江口さんのイラストだ！」とイラストに目がいくと思いますが、ミステリー要素などイラストのインパクトよりも、お話に惹かれていく部分もありますし、ただ最終的にはいずれかのキャラクターに愛着が湧くと思います。「あの斉藤壮馬が泣いた」という作品ですので、期待して見ていただけたらと。

西山さん：「全米が泣いた！」みたいなことですよね？

神尾さん：はい。ずっと「斉藤壮馬が泣いた！」と言っていますが、本当に本人が泣いたと言っていたので……。

――ありがとうございました。それでは最後にファンへメッセージをお願いいたします。

西山さん：さんざん好き勝手言ってきましたが、監督のやりたいことや熱意が詰まった作品です。この物語を自分自身、視聴者としてもしっかり咀嚼したいなと思いますし、この作品に参加できたことが光栄でした。先ほどもお伝えしましたが、いろいろなアプローチの仕方があるキャラクターで、それを任せていただけたのは嬉しい限りです。たくさんの方に見ていただきたいですね。ただ「問題作」というのは変わらないので、覚悟して見てください（笑）。作品を愛していただけたら幸いです。

神尾さん：熱量という部分では本当にすごいので、完成したものを見るのが僕も楽しみです。一種の麻薬……電子ドラッグみたいなものだと思います。見終わったあとに、自分の目から涙が流れていることに驚けると思うので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

江口さん：モリ監督の“伝えたいこと”が、僕のキャラクターを通して見え隠れする。そんな作品ですが、最終的には貴方に語りかけてくる作品だと思うんです。「貴方」というのは見ている皆さんのことなのですが、この世界の中でいろいろな物語が展開していますが、急に貴方に何かを投げかけてくるのでびっくりすると思います。
そのときに、貴方が何を選択するか……僕はそれを楽しみにしています。

西山さん：怖いなぁ……。

一同：（笑）。

江口さん：『エグミレガシー』は問いかけ系アニメーションだと思うので、最後は問いかけをして終わりたいなと思います。

アニメ『エグミレガシー』作品情報

■放送情報
2024年7月9日より放送中
AT-X：7月9日より毎週火曜22:30～

■配信情報
ABEMA、U-NEXT、Hulu、FOD、AmazonPrimeほかにて、7月9日より毎週火曜22:30～順次配信開始

■イントロダクション
“エンドオブザワールド”は誰の手に……！？
とある海にぷっかりと浮かぶ『エグー島（とう）』。
この島の唯一の娯楽は歌姫“エンドオブザワールド”。
村人たちは日々、彼女の歌声に酔いしれていた。
しかし、そんなのどかな時間は一瞬で壊れる。
－歌姫の失踪－
この事件以来、島は『怒り』『疑心』『不安』で溢れてしまう。

そして、それぞれの思惑が動き始める……。

“エンドオブザワールド”を巡る、ペロペロ大戦争！
その運命を握るのは……、伝説の遺産『エグミレガシー』

■キャスト
レジェンダリー・ファイナル・クライマックス・ボム：江口拓也
エンドオブザワールド：青山吉能
うっかりハチベー：斉藤壮馬
ゴールデンレトリーバー：芹澤優
招かれざる客：西山宏太朗
ウィザード：神尾晋一郎
呪いのギターケース：駒田航
ゴッドアイ：羽多野渉
インビジブルストーカー／パーマストライプ：小林大紀
モヒカン・ドット：中島ヨシキ
センター分け・チェック：大倉空人

■スタッフ
キャラクター原案：江口拓也
監督：モリ・マサ
脚本：モリ・マサ / 北野克哉
美術監督/色彩設定：青山沙羅
撮影監督：山下直樹
3DCGディレクター：奇志戒聖
CGプロデューサー：吉岡有人
制作管理：松野佐知子/長岡有紀
音響監督：田中亮
音響効果：和田俊也
音楽：松野恭平
キャスティングマネージメント：山内春香
プロデューサー：紙谷零
企画・制作：スタジオアウトリガー
制作協力：81プロデュース
製作：エグミレガシープロジェクト