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2.5次元舞台の推しごととは「舞台の魅力に迫る」

「2.5次元舞台」「2.5次元ミュージカル」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。年々、市場も拡大しており、2.5次元をフィールドに推しごとをしている人も少なくありません。

2.5次元の推しごとは具体的にどんなことをするのか。2.5次元作品の魅力に触れながら、その推しごとについて紹介します。

2.5次元って何?

まずは2.5次元作品について簡単に紹介します。文字通り、2次元と3次元の中間が2.5次元なのですが、舞台界隈における2.5次元作品は、漫画・アニメ・ゲームといった2次元の原作をもとに舞台化した作品のこと。

その中の細かいジャンルとして、2.5次元舞台・2.5次元ミュージカルがあります。最近では1つの原作に対し、舞台・ミュージカルの両方が上演されることも。

原作のストーリーを舞台用に再編成して描く作品もあれば、世界観やキャラクターを活かして舞台オリジナルストーリーを展開する作品もあります。

一口に「舞台化」と言っても、どう舞台上で表現するのかは作品によってさまざま。その多様性も、2.5次元作品ファンにとっては、この沼に浸かり続ける理由のひとつとなっています。

2.5次元作品のファンの推しごとって?

2.5次元作品の推しごとは、基本的には“観劇する”ことです。といっても、どの入口から2.5次元ジャンルに入ったか、またどこに重きを置くかによって、推し方は変わってきます。

もともと好きなアニメやゲームがあって、それが2.5次元作品になった場合。原作のメディアミックス展開のひとつとして舞台に触れることになります。基本的には原作ファンという立ち位置になるので、普段は原作を楽しんで推しキャラを愛でて、舞台の新作が決まればその作品を観劇しに劇場に足を運びます。

一方で、どこかの作品で運命的に推しの俳優に出会った場合。俳優ファンとしての推し活がメインになるので、その俳優が出演する作品を2.5次元作品かどうかに関わらず観劇したり、イベントに参加したりといったことがメインとなってきます。SNSをチェックしたりファンレターを送ったりといった、役を離れた俳優自身を応援する推しごとも付随するのが特徴です。

他にも、特定の原作や俳優に囚われず幅広く2.5次元作品を嗜むファンや、お気に入りの演出家・脚本家目当てで観劇するファンも。劇場には、いろんな入口から入ってきたファンが集うのです。

いずれにしても観劇にはチケットが必要です。2.5次元作品ファンにとっては情報は命綱。チケット発売情報や新作情報を見逃さないようこまめに情報収集して、無事にチケットを入手。そして劇場に向かうというのが、どのファンにも共通する2.5次元作品の推しごとと言えます。

「推しが生きている」を感じる2.5次元作品の魅力

キャラを通して感じる「生きている」

ストーリーや作品の世界観、キャラクターを楽しむのは、もちろん原作の中だけでも完結します。それでもファンが劇場に向かうのは、そこに“生の躍動”が感じられるからでしょう。

大好きなキャラクターが、すぐ目の前に“息づいている”。まさに「推しが生きている」という感覚です。

2.5次元作品に出演する俳優の多くが、ただのモノマネにならないよう、そのキャラクターのバックボーンや思考を自分の中に落とし込んだうえで、役に臨んでくれます。

そうして作り上げられたキャラクターの言動が自分の中のキャラ解釈と一致したとき、ファンの脳裏には「わかる」の嵐が吹き荒れるのです。リアルな人間が演じていることで生まれる“リアル”な立ち居振舞いの中に、大好きなキャラの魅力をより具体的に感じ取ったり、新たな一面に気づいたりすることができます。

ときには原作とは違うキャラにハマることも。2.5次元作品を通して観ることで、原作への理解が多角的になるのです。

キャストを通して感じる「生きている」

さらに「生きている」という感覚を強めてくれるのが、生身の人間が演じているからこそ生じる呼吸や汗です。殺陣やスポーツ・ダンス・歌……。芝居をしながら、とんでもない運動量をこなすキャスト陣。そこから立ち上がる熱量は、観る者の心を震わせてくれます。この感覚が味わえるのも、2.5次元作品ならではの魅力といえるでしょう。

キャストという点でいうと、2.5次元作品は比較的新人を起用することが多いという特徴があります。キャリアの浅い若手がメインキャストに抜擢されることも多く、ファンにとっては新たな俳優との出会いの場ともなっているのです。

多くの俳優の芝居に出会えるということは、それだけ理想の推しに出会えるチャンスが増えるということ。推しが見つかれば、その人をきっかけにさらに世界が広がります。

他にも、演劇的な表現を楽しめるというのも、2.5次元作品ならでは。ファンタジーな世界観や設定、スポーツの動きなどを、1枚の板の上でどう表現するのか。1つの作品の中でも、多種多様なアイディアが詰め込まれています。

最新技術を駆使して臨場感を生み出す作品もあれば、あえてヒューマンパワーでアナログに表現する作品も。平面から立体を生み出す創意工夫自体も楽しめるポイントとなっており、このジャンルの魅力となっているのです。

2.5次元作品の魅力へようこそ

2.5次元作品の魅力を紹介してきました。どの作品も、その日その瞬間、劇場でしか味わえない一期一会の熱量があります。

気になる作品があったら、ぜひ実際に観劇してみてください。最近は配信で観れる作品も増えています。「いきなり劇場はハードルが高い」という方は、こういったものを活用して、まずは気軽に2.5次元作品に触れてみてください。

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