アニメ媒体編集者さんが、アニメ…
2.5次元作品への扉はいろんなところに用意されています。漫画やアニメ・ゲームが立て続けに舞台化され、近年では各種配信サービスで2.5次元作品が配信されることも多くなりました。そんな中で2.5次元作品と運命的な出会いを果たし、「次は劇場で観てみたい!」と思うこともあるかもしれません。
そんなときに知っておいてほしい、2.5次元作品を観に行くときのマナーを紹介します。すでに劇場に足繁く通う歴戦の猛者も、ときには初心に帰って基本マナーをおさらいしておきましょう。
2.5次元作品で舞台観劇デビューという人も多いかもしれません。映画館で映画を見るのに比べて、劇場での観劇はやや気をつけることが多いので要注意です。
基本的なマナーとして抑えておきたいポイントは「音を出さない・動かない」の2点。
1つ目の音を出すというのは、具体的にはおしゃべりをしたりスマホを鳴らしてしまったりすることです。特にコロナ禍以降は、作品によっては新型コロナウイルス接触確認アプリのインストールを求められることがあります。劇場内では機内モード&Bluetoothオンが推奨され、スマホの電源を切らないことも。うっかり音が出てしまわないよう、カバンにしまう前にしっかりチェックしましょう。
本人としては音を出していないつもりでも、意外と周りの迷惑になるのが、上演中にカバンを漁る行為です。感動的なシーンで思わず泣いてしまって、慌ててハンカチやティッシュを探す……。途中から双眼鏡を使いたくなって探す……。こういった「うっかり」にも注意したいですね。開演前に、膝上に必要そうな物を全部揃えておく。これができると、観劇上級者の雰囲気も出せるのでオススメです!
2つ目の基本マナーは、動かないこと。舞台観劇の基本姿勢は背中を背もたれにしっかりつけた状態です。前のめりになったり、前の人の頭を避けようと左右に動くと、後ろの観客の視界の妨げになってしまいます。
作品によってはライブパートがあり、観客がライブのように音楽を楽しめる場合も。そういった場合、音に合わせて身体を揺らすのはもちろん問題ありません。逆に言うと、それ以外の歌唱シーンでは、身体を動かしてしまうと周りの迷惑になる可能性大。心の中でだけサインライトを振って、身体は基本姿勢から動かないようにしましょう。
とはいえ、2時間以上微動だにしないというのは難しいもの。ちょっと座り直したい、姿勢を変えたいという場合は、ぜひ暗転と呼ばれる舞台が真っ暗になるタイミングを狙ってみてください。暗転はシーンが切り替わるタイミングなので、周りの迷惑になるリスクが最小限で済みますよ。
2.5次元作品ならではという部分では、コスプレやぬいぐるみの持ち込みも基本的にはNGです。作品側から「このグッズならOKですよ」というアナウンスがある場合は、その規定を守っていれば大丈夫ですが、そもそもアナウンスがない場合は持ち込むべきではないと考えておきましょう。ぬいぐるみを劇場に連れて行ってあげたとしても、上演中はカバンの中へ、がベスト。
ライブパートのある作品では「応援グッズ」の使用が許可されている場合がほとんどです。しかし作品毎に規定が異なっていて、使えるサインライトの種類や持ち込み本数、うちわの装飾に使える素材が限られている場合もあります。公式サイトを隅々まで読んで、ルールの範囲で最大限の応援をしましょう。
そしてコスプレですが、これだけは絶対にやめておきたいNG行為です。推しへの愛をどうしてもファッションで表現したいなら、推しキャラのイメージカラーのアイテムを身につける、推しキャラモチーフのアクセサリーをつける、といった形がオススメ。さりげなく取り入れて、「分かる人がみたら分かる」程度を目指すと劇場で浮くこともありません。
2.5次元作品が上演される劇場の規模感なら、必要以上にドレスアップしなくても大丈夫。「推しを観る」という気合いを持ちつつも、清潔感を第一に考えましょう。お風呂に入って、おかしな臭いのしない服を着る。これさえクリアすれば身だしなみはOK。難しく考えすぎず、気軽に観劇を楽しんでみてください。
また観劇中は興奮のあまり、うっかり呻いたり座席で身を捩ったりしないように注意を。自宅で画面越しに推しを観ている感覚になってしまうと、興奮が身体から漏れ出てしまいがちに。終演まで興奮はそっと胸の内に留めておきましょう。
2.5次元作品には原作があるため、劇場には原作ファンと出演する俳優のファンが集います。そこで注意したいのは、原作キャラクターや出演キャストを悪く言わないこと。自分の推しキャラや推しキャストがNo.1という気持ちは、それぞれに持っているものです。ですが、そのNo.1は人それぞれに違うのです。推し以外にも敬意を払う気持ちを、忘れずに劇場へ持っていきましょう。
劇場や劇場付近で自分の推しが悪く言われているのを聞いて、悲しい気持ちになった……という体験談は意外と多いもの。また人気の有無や、AとBではどっちが人気が高いか、といったシビアな話題も、ファンの耳に入る可能性がある劇場付近では避けたほうが無難です。
また原作があることで生まれるのが、原作を予習しておくべきか否かという問題。あえてまっさらな状態で作品に触れたいという人もいるので、原作の予習は必須マナーというわけではありません。しかし原作に敬意を払うという意味では、キャラクターの名前や最低限の設定などを知っておくといいかもしれませんね。逆もしかりで、原作ファンも出演キャストの名前などを一通り知っておくと、より一層舞台が楽しめるのではないでしょうか。
2.5次元作品の観劇マナーについて紹介しました。気をつけたほうがいいポイントは挙げるとキリがありませんが、大切なのは観客も作品の一部だということ。作品を成す1ピースという意識を持って行動すれば、自然とマナーも守れているはずです。マナーを守って、ぜひ劇場でしか味わえない体験を味わってみてください。
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